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ただの雑記です。よっぺまと読みます。

ホンダの新型ヴェゼル(型式RV6)に試乗した感想。

先日、ホンダの新型ヴェゼルに試乗することができました。15分程度の短時間でしたが、初のe:HEV採用車を運転したこともあり、簡単に感想をまとめておきます。

また、ホンダのディーラーには感謝です。いつもお世話になっております。

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試乗したのはe:HEV ZのFFモデル。

ちなみに、ヴェゼルに試乗することができたとはいえ、機械式駐車場の民には3cmの差で縁がないので購入することはありません。残念ですが。

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内装は開放感があって上質

カタログを見ていて知っていたことでしたが、実際に乗り込むと前方の視界が非常に開放的です。見晴らしがよいので、運転していても安心感がありました。水平基調を大事にして運転席、助手席の前方部を作っていましたし、そのままフロントガラスにつなげているので、統一感があり落ち着きがありました。Aピラーも邪魔にならないように配置されていて、開放感を大事にしていることが伝わりました。

また、ステアリングやエアコンの操作部などを筆頭に、上質に作り込んでいまして安っぽさは当然の如く、感じませんでした。高級的とまでは言えませんが、車両価格を考えると十分力を入れていることはわかる内装でした。個人的には満足です。日々の生活で車を使って汚れることを考えると、これ以上の上質さは逆に不要な気がします。

メーターは見やすい

ホンダのメーターパネルは好きです。メーターパネルは2.5眼式とでもいえばいいのかな。左側に各種インフォメーションが、右側にはアナログ表示の速度計が、中央にはデジタル表示の速度計が、といった配置でした。中央部分を含めると2眼式ではないし、かといって明確な3眼式ではない感じですね。どちらにしろ、アナログもデジタルも、どちらも見やすかったです。

特に、右側のアナログ表示の速度計(アナログメーター)は、フォントがやや線が細かったですが視認性が良い印象でした。

時間もなかったので、メーターパネルの表示はいじることはできませんでしたが、左側のインフォメーションパネルは燃費や安全支援系など色々表示できたのだろうと推測します。おそらく、必要十分な表示ができるのでしょう。

頭上はやや低め

シャトルに乗っているせいか、ヴェゼルの頭上はやや低い気がしました。あとで諸元表を見比べましたが、シャトルは室内高1290mmに対し、ヴェゼルは1225mmでしたので、やはり低いようです。SUVで目線がやや高い反面、頭上はそれほど開放的ではなかったです。別に文句はないですが。

e:HEVは静か

新型ヴェゼルにはe:HEVが採用されています。要は2モーターですね。発電用と動力用。それにエンジンが組み合わされます。大部分はモーター駆動となります。

今回の試乗ではおそらく全部モーター駆動で走ったと思います。あいにく街中の走行だけ、かつ非常に道が混雑していましたので、出せても時速40~50キロ程度でした。e:HEVでのエンジン駆動に切り替わるほどスピードを出せませんでした。

そんな環境下での試乗でしたが、e:HEVはとても静かでした。一時エンジンが回って発電していたはずですが、それでも静かでした。これはヴェゼルが静粛性に力を入れているのも大きいと思いますが、発電時でも一定の回転数でエンジンが回るだけなので、高回転することがないというのも大きいと思います。日産のノートなどのe-Powerと似ていますが、e:HEVは本当に静かでした。

アクセルは軽快、だけど重みがない

e:HEVはモーター駆動が大半を占めます。ヴェゼルの車重は1300kgを超えますが、モーターの初速からトルクフルになる特性を存分に生かしているからか、走り出しが軽快です。驚くくらい軽快なので、過去に日産のリーフなどモーター駆動の車に乗ったことがあるとはいえ、かなり驚きました。

過去の記事を見ても、やはり軽快だったとあるので、それと似ています。

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また、リーフe+の車両重量は1680kgもあるそうだが、車両の重さをあまり感じなかった。モーターは、エンジンに比べて最大トルクを低速から発揮できることもあるだろうが、鈍重さとは無縁。軽快に走り始めたので驚きであった。

この、ヒョイと走り出せることはモーター駆動の最大の利点だと思いますし、今後こういう車が広がっていくわけです。停止状態からの走り出しでモッタリ感がないのは良いことです。ただ、その代わり思った以上に重みがないというところは正直気になりました。

モーター駆動のセッティングの問題なのか、アクセルペダルの味付けなのか、何とも言えませんが、軽く踏んで軽快に走り出せるというのは楽な反面、手応えが薄いのです。そんな手応えは一般ピープルには不要だよ、っていうところなのだろうと思いますが、ちょっとe:HEVは軽快過ぎてこの重みがないのが少し気になりました。ドライブモードでもう少し調整できるのかもしれませんし、乗り込んでいくとシックリくるのかもしれません。そのあたりは短時間の試乗ではわかりませんでした。でもモーター駆動=トルクフル=最高、ではないんだなーということを気づけたのが今回の試乗で一番の収穫だったと思います。

電気自動車(EV)になると、各自動車メーカーが車の味付けに苦労するという記事をどこかで読んだ記憶がありますが、確かにそうだなと思います。エンジンとトランスミッションが生み出す重み・手応えというものが、モーターだけになるとどれでも似たような感じになってしまうわけで、このあたりの味付けをどうしていくか、どう色を出していくかが、今後楽しみなところでしょう。もちろん、EVになる=味付けなど不要である、といった流れになるのかもしれませんしそれは否定しませんが、そうしたら現在の白物家電のようにコモディティ化して、違いがなくなってしまうわけで、単に安い車なら何でも良いになってしまうのはつまらなさそうです。

「モッタリしてほしくないけど、軽快過ぎるのもつまらない」というワガママに答えるモーター駆動の車が出てくるのかな。期待したいところです。

なお、ヴェゼルのe:HEVが悪いとは思いません。燃費も良く、静かで、トルクフルで、非常に良いパワートレインです。自分が今後もハイブリッド車を買うなら、ホンダのe:HEVか、トヨタのTHS2を選ぶでしょう。

あくまで、普段から「7速DCT+ハイブリッド」のシャトルに乗っている身としては、もう少し重みや手応えをアクセルペダルを踏むときに感じたいなってだけです。DCTって日本じゃ受けなかったけど、ダイレクト感があって好みだなーって試乗の帰り道に思いました。いいよ、シャトルは。i-DCDをホンダが止めたのは残念なところです。

後方視界もよい

前方視界同様に、後方視界も良かったです。左折時など、左斜め後ろを目視する際、ばっちり見えました。デザイン重視で視認性を犠牲にしているSUVが多いですが、ヴェゼルはそんなことはありません。さすがホンダです。

トランクも広い

試乗後にトランク(荷室)も見せてもらいましたけど、広いですね。400Lは入るそうなので、4人家族なら十分でしょう。シャトルよりは狭いけど、問題ないです。というか、シャトルが広過ぎるだけです。

後部座席にエアコンがあるのもGood

シャトルにはないですが、ヴェゼルにはエアコンの吹き出し口がありました。これは暑い夏に快適な装備ですのでGoodです。後部座席に座っていた子どもが喜んでいました。

ウインカーの音も良い

シャトルや初代ヴェゼルのときとは、ウインカーの音が少し変わっていました。コチコチ感があって、マツダのMAZDA 3に似た印象でした。良かったです。ホンダのウインカーの音はどれに乗っても好みということもありますが、以前よりも、はっきりとしたやや高めの音に変わった気がします。こういう運転時に必ず触れるところや聞くところを気にしてくれるのも、細部を気にしている感があって良いですね。

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車格が大きく見えて、取り回しは容易

ちょっと不思議でしたが、運転している分には大きさを無駄に感じさせません。取り回しは容易でした。こういう車は、やはり良い車だと思います。目線が高いことや視界が広い作りになっている影響が大きいのでしょうけど、ステアリングも比較的軽くて操舵感も良かったです。

まとめ

改めて、新型ヴェゼルは満足度が高い車だなと思います。重ね重ね車高が1550mmに収まっていないことだけが残念。30mmだけローダウンしたヴェゼル、今後販売してくれないかなーって思うくらい、好印象です。

300万円あって、機械式駐車場の民ではなくて、SUVに抵抗感がなくて、なら真っ先に買うべき車の1つだと思います。ヴェゼル良かったです。

 

というわけで、本日はそんなところです。よっぺま(@yoppema)でした。