1年ほど前の話になるが、ホンダの「ジェイドRS」に試乗した感想について。15分程度の短い試乗だったが、強烈な印象として脳内に刻み込まれたので、自分のために残しておく。
頑丈なドアと強固なボディ
最初に驚いたのは、開いたドアの分厚さと重さ。そして、ドアを閉めたあとの静けさ。
全体的に頑丈に作られていて、剛性感が高いことがよくわかった。そして、高い静粛性を持っていることが、ドアの開け閉めだけで強く感じられた。ドイツ車の方が、よりそれを実感するのだろうけど、このジェイドRSも十分なレベルを持っているように感じた。
また、試乗したときは、あいにくの雨だった(写真は別の日に撮影したもの)。ただ、そのおかげで、ジェイドの静粛性の高さを強く感じることができた。雨音は微かに聞こえるだけで、環境音として溶け込んでおり、非常に心地よい室内であった。ロードノイズやエンジン音も同様で、音は微かに聞こえるのだが、心地よい音として流れてくる。このあたり、単に静かな車ではなかったところが非常に良かった。できれば、今後はこういう車を所有してみたい。
パワー溢れるVTECターボエンジン
ジェイドRSには、ハイブリッドとガソリンの2種類がある。試乗したのは、ガソリンタイプ。1500ccのVTECターボエンジンが搭載されている。このエンジンは、とにかくパワーに溢れており、低回転から最大トルクが発揮される扱いやすく、楽しいエンジンである。
短い試乗だったし、街中を軽く流す程度だったので、あまり踏み込む機会がなかったが、それでも底知れないパワーを秘めたエンジンであることは強く感じられた。もっと踏み込んでみたいという気にさせる魅力を秘めたエンジンであったので、さすがエンジン屋のホンダが作ったものだなと思う。個人的には、ほかの多くの車種にも、もっと採用して欲しいところ。このエンジンを「フィット」に搭載したら、とても面白いだろうなと感じる。
購入を見送った理由
これだけ魅力的なジェイドRSだったが、購入は見送った。いくつか理由がある。
- 高めの価格とお財布事情
- コミコミ300万円を超えてしまう価格なので、試乗したときには手を出すのが難しかった。
- 最小回転半径5.7メートルと小回りが利かない
- RSグレードは、18インチのタイヤを履いており、スポーティな反面、小回りが利かない。5.5メートルを超えると、さすがに扱いにくい。
- スバルのレヴォーグと比較したときの安全装備の弱さ
- ステーションワゴンのカテゴリーだと、レヴォーグが競合する。レヴォーグのアイサイト3と比べると、ジェイドに搭載されているホンダセンシングの機能が見劣りするところがある(追従機能が0キロからサポートされるかどうかなど)。
もう少し小回りが利いて、安全装備が十分だったのであれば、購入を見送らなかっただろうと思う。それくらい走りは良かった。将来、走りを重視したスポーツワゴンに乗りたい。
というわけで、本日はおしまいなのです。